- 皆さんはじめまして。私は岩手県陸前高田市でりんごのお世話をしております、吉田司ともうします。早速ですが本題に入ります。今回のお願いは「私がお世話をする米崎りんごの予約販売をKAMOファンディングで行うのでぜひお買い求めください!どうかよろしくお願いいたします!」という挑戦です。
1995年に地元の高田高校を卒業し、約16年間にわたってホテルや飲食業・観光関連の仕事をしていました。当時は飲食店での独立を目指していましたが、2011年の東日本大震災においての体験が、生き方や働き方といった人生観を全て変えていきました。自分が死んだら何を遺せるだろうか。物語のはじまりは、支援物資に混じっていたりんごを何気なくかじったときの驚きでした。 -
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【りんご農家になることを決意させた“ふたつの衝撃”】
- それはジュースのようにみずみずしく、シャキシャキとして酸味と甘みのバランスが絶妙で、皮まで味がのっているりんご。何よりそれが地元産ということに衝撃を受けました。特産品が海産物の印象が強いこの三陸沿岸で、これほど美味しいりんごがあるなんて。陸前高田市米崎町産のりんご、通称「米崎りんご」との出会いです。しかし、米崎りんごは生産者の高齢化や復興にあたっての宅地化が進み、りんご畑が次々に姿を消していました。そしてふたつ目の衝撃に辿り着きます。
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震災当時、承継が決まっていた米崎りんごの“30代以下”の担い手は、たった一人だけしかいなかったのです。
- 調べてみると、陸前高田は東北の中でも比較的温暖で、果樹園は水はけの良い南向きの傾斜地が中心。更に花崗岩や黒ボク土といった果樹には最適の土壌に加え、雪もあまり降らないので霜が降りず、焦って収穫する必要がない…などの好条件が揃っており「海の見えるりんご畑」という景観が全国の生産地を見ても非常に珍しいことも判明し、稀有な魅力が満載にもかかわらず、現実は産業自体が消えようとしている一歩手前。状況はひっ迫していました。
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【現代の生き方を問われる、辿り着いた“米崎りんごの歴史”】
- 話は遡って130年ほど前、時は明治。歴史は農民ではなく、出稼ぎの大工さんが宮城県から苗を持ち帰ったことから始まります。秋になると三重県のカツオ船が大船渡や釜石、気仙沼に寄港しており、行商に行くと郷土のお土産として大変喜ばれたそうです。
“りんごを売ったお金で、大晦日は家族揃って、腹いっぱい食べて笑って年を越そう”。
震災で再確認した“家族との他愛もない日常がどんなに幸せであるか”ということ。つまり、米崎りんごのルーツには「家族揃って暮らしていけるように」という願いが込められていたのです。 -
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【先人から受け継いだ文化を進化させ、次の世代に繋ぐ。もっと面白く、尊く。】
- 話を戻します。40歳で農業の世界に入った私は、特定非営利活動法人LAMPという団体に所属し、担い手の一員として、前述“たった一人の30代以下の担い手”から指導と経験を積みました。開業は45歳と決め、岩手大学農学部主催「いわてアグリフロンティアスクール」にて農業経営を学び、準備に準備を重ねていたその時、コロナ禍に見舞われました。いま開業したところで、りんご1本で妻と子供たちを食わせて行けるのか。一度は開業を見送ることも検討しましたが、家族や仲間の後押しもあり、りんご農家「イドバダ・アップル」として2021年4月に開業いたしました。
<補足>ちなみにイドバダとは、実家の屋号が方言でなまった言い方です。正式には井戸端。今後、様々な変化があったとしても、先祖代々の屋号は未来の子孫たちに残していきたい、という願いを込めています。そして、これまで2度CAMPFIREにて予約販売を行ってきましたが、いずれも販売目標を達成する盛況ぶり。今回の目的はこちらKAMOファンディングにおいて、新規のファンを獲得することと、チーム鴨頭さまへの恩返し。ぼくは2021年の2月「ビジネス実践塾2DAYs」のzoom受講者でもあります。いつも学びと刺激をありがとうございます! -
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【目指すは「りんごができるまで」を商品化し「陸前高田のりんご」を育てること】
- ここまで読んでいただきありがとうございます。
貴重な時間をいただき本当にありがとうございます。
最後に、独立が決まってから、背中を一番強く押されたエピソードをご紹介します。
2019年の夏、東京から農業体験に来てくれた山本カンナさんと、当時中学生の志歩さん親子。既に農業高校の体験入学を済ませ、進路もほぼ決めていた志歩さんに、ちょっと気になったことを問いかけます。
「どうして、農業をやってみようと思ったの?」
彼女は目を輝かせながら、前のめりになって答えました。 -
「だって、“人のいのちをつくる仕事”って、めっちゃかっこよくないですか!?」
- 色あせることのない無垢なその言葉を胸に、今日も畑へ向かいます。
海の見えるりんご畑から
今秋、極上の米崎りんごをお届けいたします。
応援いただけたら、すごく嬉しいです。 -
- 【その他ご案内】
・資材代が高騰しており、更に5月1日から再値上げがあった資材もありますので、4月1日~30まで行いましたCAMPFIREさまのプロジェクトより若干値上げをさせていただきました。ご了承ください。
・「ただただ応援」でお申し込みいただいたお金は、翌年の苗木代ほか農園整備に使用させて頂きます。
・りんごの保存方法につきましては、発送時にご案内いたします。
・台風被害を考慮し、晩生(10月後半以降)品種は少ない数量で設定しております。
※万が一、壊滅的な被害を被り、りんごが発送できなくなった場合は返金又は翌年のご注文に代えさせていただきます。 - 【イドバダ・アップル 畑データ】
代表: 吉田司 昭和51年10月19日生まれ 2児の父。
岩手県立高田高等学校卒業。盛岡グランドホテル(盛岡)ホテル安比グランド(安代)キャピタルホテル1000(陸前高田)、有限会社菅生(大船渡)、箱根山テラス、特定非営利活動法人LAMP(陸前高田)にて勤務。アグリ管理士(2019岩手大学農学部認定)、西野亮廣オンラインサロンメンバー(2019~)。妻はヨガインストラクター、長男(10)はジュニアゴルファー、次男(7)はピアニスト。
面積:岩手県陸前高田市米崎町 和野・樋ノ口・佐野地区 約88a
りんごの品種:サンふじ・早生ふじ・さんさ・紅いわて・北紅・北斗・王林・ジョナゴールド・シナノスイート・シナノゴールド・おぜの紅・ブラムリー・青林・はるか・紅玉・ぐんま名月・奥州ロマン・アルプス乙女・春明21・炎舞・なかののきらめき・国光 合計22種類※改植したばかりの若木含む ほか、北限のゆず -
【資金の用途について】
- 0~200,000円 米崎りんごのお世話と圃場の維持管理費に使わせていただきます。
目標達成以降は”未来への投資”として
①作業の効率化、りんごの更なる良質化へ向けた試験導入費
②来年度のりんごの苗代
に使用いたします!
そのほか、こんな取り組みを行っています🍎🍏 -
AI草刈り機“MR-300クロノス”(和同産業株式会社 花巻市)導入(2021.6)
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農業ドローンによる液体花粉(非農薬)散布を試験運用(株式会社マルショウ紫波 紫波町)2022.5
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「北限のゆず」新植(北限のゆず研究会 陸前高田市)2022.4
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地域の子どもたちを呼んでりんご狩り🍎🍏(2021.10)
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米崎りんごの歴史を元にしたWeb絵本「いち、に、さん、し、り・ん・ご♬」公開中(特定非営利活動法人LAMP 陸前高田市)2019.3
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